【特攻隊に入れなかった男 1】なんでぼくがお国の役に立てないのか?


遅くなりましたが

毎年恒例の、終戦記念投稿です・

 

昨年は、2.26事件でお父さんを目の前で射殺された

聖心女子大学の学長シスター渡辺にお会いした時のお話でした。

 

 

今年は

死ねなかった男

生きた男

私の父の話です。

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父は幼いころから病弱で

小学校の時は生死の境の大病を患い

留年もするほどでした。

 

戦争が始まって

中学校時代は軍需工場で「旋盤工」をしており、

 

戦局がひどくなってきたころ、

みんなは闘っているのになぜ僕だけ・・・

と思い、

志願して徴兵検査を受けましたが

健康が理由で、合格しませんでした。

 

こう言われたそうです。

「いくらお国のためという気持ちがあっても、

病気で足を引っ張られては困る」

 

その後、区役所のアルバイトをして

「召集令状」つまり「赤紙」を

いろいろな家庭に届ける仕事をしていたそうです。

 

配る先々で

「天皇陛下万歳」の歓喜の声。

「お国のために」とうれし涙を流す声

何も言わずにすすり泣く声

いろいろな声を聴いたそうです。

 

そんななか

父は自分が不甲斐なく思えて仕方がありませんでした。

 

「中途半端に生きているんや。

こんなぼくに

何の値打ちがあるんや?」

 

再度、志願するも

はじかれました。

 

 

懲りずに何度も志願したそうです。

 

飛行機、

潜水艦、

爆弾抱えて飛び込む部隊(「肉弾三勇士」と思われます)

 

志願しても

病弱のからだで

相手にされませんでした。

 

 

ひとは

役に立つことで

価値があるのではないか?

差し出すものがあることで

価値があるのじゃないか?

 

いのちがあったら

それを差し出すことだってできるんじゃないのか?

 

こう思っては

自分を憎んだ日々に、


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