「おもしろい」を創る思考とは~知的エンタテイメントのすすめ


先日、私が関わっている児童福祉施設に

ピエロさんがやってきました。

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いろいろな福祉施設などを訪問して楽しみを届ける

NPO法人のイベントで、

長い夏休み、家庭にも帰れずに

施設で規則正しい生活に頑張ってきた子どもたちにとって

とても楽しく、面白い一日でした。

 

いつも頑張っている子どもたちの顔が

満面の笑顔になり、

ピエロさんに声援を送ったり、

演技中に前までトコトコと進んで、

ピエロさんにほおずりする子供など

みんなの楽しそうな様子がとても印象的でした。

 

楽しみを届ける、面白さを届ける、夢を届けるということが

どれだけ貴重で大切かということを

ひしひしと感じました。

 

それとともに

特に私が感心したのは、

 

ピエロさんたちのアクロバットショーの

面白くて無駄のない動きや流れです。

 

とてもひょうきんで

おどけていて

それでもって親しみやすく

子どもたちの心を和ませてくれるユーモアやジョークの連発。

 

ばく転や宙返り、逆立ち、ロボット歩きなど

さまざまなアクロバティックな動きを披露して

これでもか、これでもかと笑わせてくれましたが、

 

この動き、

俺にできるかな?

と考えた時、そんなのとてもできないよ!

と思いました。

 

だって、ですね、

あのアクロバットのパフォーマンス、

まさに体操選手の動きであり、

武術化の動きであり、

相当の筋力とバランス感覚、運動神経がなければ

とてもできるようなものではありません。

それに、一日二日で出来るものでなくって

何年も鍛錬に鍛錬を重ねないと

とてもできないよ・・・と思います。

 

本当に完成した、無駄のない動きの数々。

それでいて

おどけていて、ハチャメチャに動いているように見える魔法のような動きでした。

 

 

すごい!

私には、まねできません!

 

ところで、

このメルマガの読者さんの中には、

ネットでの自己表現活動や、

ネットビジネスに取り組んでおられる方がたくさんおられることと思います。

 

この記事を読んで

 

「ワァー、ピエロさん、すごいねー」

「子どもたち、きっと面白かったねー」

だけでは終わらないと思います。

 

このことから何か気づけるか?

どんな価値を得られるか?

 

それが、あなたがこの記事に期待していることだと思います。

その期待にお答えしたいので、

ネットビジネスマンとして見た気付きを少し書きます。

Clown Smiling

ピエロさんたちが披露してくれた

無駄をすべて削ぎ落とした動きの数々。

それでいて

おどけていて、ハチャメチャで、

ハプニングの連発で、

適当に動いているように見える魔法のような動きでした。

 

これと同じ動きを

武術家がアクション映画でする場合や

体操競技で選手が披露する場合は

見せ方や流れのもって行きかたが違うのでしょう。

 

もしあの動きを

ジェット・リーなどがハリウッドアクション映画で演じると、

真剣に手に汗を握って、ハードボイルドに見ることになるでしょう。

 

そして、こうしたハードボイルドものに使われているのと

まったく同じ動きであるにもかかわらず、

今日見せてもらったピエロさんは

笑えるし、楽しめるし、和めるんです。

 

見せたいもの

魅せたいものを

その場にふさわしい表現にして

その場にいる人にピッタリの、親しく届きやすい形にして

計画的に、意図的にアレンジし、

それをいっきに崩したように、「意図的でない」かのように披露する。

しかし、

その流れの中には

綿密に運ばれているシナリオがあり、

また、何かのハプニングでシナリオが崩れたとしても

その場で即興にシナリオを臨機応変に再構成できる、

たとえ即興でも、伝えたい芯を即座にいつでも再生できる「即興プログラム」が

自分の中にインストールされているから、

何がアクシデンタルに起こっても、

自分の意図している流れをその状況に応じて再構築できる。

そういう素敵なスキルを見せてもらいました。

 

 

私たちが

何かのコンテンツをネットで発信したり、

何かの記事をブログなどに書く場合に、

 

専門的でアカデミックな内容、

役立つ内容、

知識を深める内容など様々なものがあると思います

 

しかし、

その内容を、ただ、盛りだくさん発信する、

わかりやすくまとめて発信する

というだけでは、不十分ではなかろうかということを

今回パフォーマンスを見て

考えさせられました。

 

私たちは、

年齢や性別、興味のあることなど、それぞれの属性に応じて

面白いものを求めています。

 

 

コンテンツが面白いと、

どんどん引き込まれるし、

記憶に残ります。

 

あのピエロさんの演技も、子どもたちの記憶にしっかり残っています。

 

 

思い出してみると、

難しいことを、いっぱい黒板に書いて、淡々と説明する先生の授業は

たとえ内容が濃くても頭に入って来なかったですが、

 

同じ内容でも、

何か身近な事柄や流行のマンガなど例えた話を、

ジェスチャーも入れて説明してくれたり、

何の関係もないジョークを合間にとばして

それが受けないと

「サムッ!」と自分で言っている先生なんかは、

「寒いねー!」と応援したくなっちゃって、

頭に残っています。

 

 

あのピエロさんの演技は

エンタテイメントそのものです。

「子どもたちに楽しい時間と夢を届ける」という

しっかりしたコンセプトのもとに

綿密に計画された

エンタテイメントです。

 

おどけたり、

とぼけたり、

ドジをしたりして笑わせてくれますが、

こうしたパフォーマンスには

言葉には表れていない強いメッセージが

意図的に発信されています。

 

「夢を忘れないで。

明日も明後日も楽しいよ。

きっと楽しいよ。」

 

こういうメッセージが、

言葉で発せられる以上に、強烈に子どもたちの心に入ってきます。

中には言葉もわからない子供もいます。

しかし、目を輝かせて、口を嬉しそうに開けて、笑っています。

あのような、エンタテイメントにあふれるメッセージは、

幼い子供にも伝わるのですね。

 

 

だから私たちも、

何かのコンテンツをメディアで発信する場合は、

それを受ける人、読む人、視聴する人にとって

おもしろい

頭に残る

楽しめる、

 

すこし難しい言葉で言うと

そのコンテンツを見てくれる属性に合わせて

その属性の人が喜び、面白いと感じ、興味を持つテイストで、

十分インタレスト性に富むコンテンツ

 

それでいて内容は

意図的に

伝えたいこと、盛り込みたいことを

しっかり組み立てたコンテンツ

 

すなわち

「知的エンタテイメント」

として十分楽しめるようなコンテンツを

作っていけたらなあーって思った一日でした。

 

 

(なお、個人情報保護の都合上、写真画像は一般イメージであり、実際のグループとは関係ありません。)


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