【特攻隊に入れなかった男 3】「アメリカ人の手下」と言われても


特攻隊にも入れず

 

なんで

こんなに見苦しい顔さらして

生きてなあかんのや

と思っていたある日

 

街角でみつけたキリストの話。

 

こうして

 

父は17歳でカトリックの洗礼を受けました。

その後、

アメリカから来た神父様のお手伝いをして

ジープに同乗して

あちこちに伝道に行ったそうです。

 

「アメリカ人の手下

国賊

死に損ない」

 

こう言われ続けても

 

「どんな人も価値がある」ことを伝えるのに必死だったそうです。

 

 

18歳になって

父は区役所をやめ、

神父になる決意をします。

 

「どうせ

国のためにささげて、

ないと思った命だ。

この先結婚するつもりもない。

この命を神にささげるんだ。」

 

 

それで、

修道会のパウロ会にはいる為に東京に行ったところ

面接直前に激しい腹痛に襲われて

面接できませんでした。

 

それでもあきらめず、

長崎へ。

長崎の地は、

原爆のあとで、がれきと廃墟になっていましたが、

そこを歩いて

「聖母の騎士会」にたどりつきます。

アウシュビッツ収容所で同僚の身代わりに処刑された

聖コルベ神父が設立した修道会です。

聖母の騎士

そこで志願が許され、修練士としての生活が始まったそうです。

 

しかし、

1年くらいたった頃、

健康が理由で

修練士を解任されます。

 

「あなたは、

病気をいたわりながら

ふつうの家庭で人生を送ったほうがいい」

 

 

 

目の前が真っ白に・・・・

 

【特攻隊に入れなかった男 2】人の価値


特攻

特攻隊に入りたかった。

 

ぼくも

 

みんなと同じように

健康な体で

お国のために戦って

 

この命を天皇陛下にさし上げたかった。

 

 

 

 

 

 

友人の多くが特攻隊に志願し、

もうすでに神になっている友人もいる。

 

「なんでや。」

 

 

そう思っている中

終戦を迎えました。

16歳の時です。

 

「自分はお国のために役立てなかった。

中途半端に生きているのがつらい。」

 

 

父は、そう思いながら

生き生きと生きることもできず

かといって

自害もせず、

仮面のような顔で

区役所の仕事をしていたそうです。

 

 

そんなある日、

京都の街角に貼ってあったキリストの言葉を目にします。

 

どんなことばか

父が亡くなった今、聞き出せませんが

幼いころこう言ってた記憶があります。

 

「どんなひともなあ、

値打ちがあるんやて。

キリストさんは教えたはるんや。」

 

 

 

どんなひとも

一人残らず、・・・・?

 

 

ぼくに価値があるっていうのか?

【特攻隊に入れなかった男 1】なんでぼくがお国の役に立てないのか?


遅くなりましたが

毎年恒例の、終戦記念投稿です・

 

昨年は、2.26事件でお父さんを目の前で射殺された

聖心女子大学の学長シスター渡辺にお会いした時のお話でした。

 

 

今年は

死ねなかった男

生きた男

私の父の話です。

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父は幼いころから病弱で

小学校の時は生死の境の大病を患い

留年もするほどでした。

 

戦争が始まって

中学校時代は軍需工場で「旋盤工」をしており、

 

戦局がひどくなってきたころ、

みんなは闘っているのになぜ僕だけ・・・

と思い、

志願して徴兵検査を受けましたが

健康が理由で、合格しませんでした。

 

こう言われたそうです。

「いくらお国のためという気持ちがあっても、

病気で足を引っ張られては困る」

 

その後、区役所のアルバイトをして

「召集令状」つまり「赤紙」を

いろいろな家庭に届ける仕事をしていたそうです。

 

配る先々で

「天皇陛下万歳」の歓喜の声。

「お国のために」とうれし涙を流す声

何も言わずにすすり泣く声

いろいろな声を聴いたそうです。

 

そんななか

父は自分が不甲斐なく思えて仕方がありませんでした。

 

「中途半端に生きているんや。

こんなぼくに

何の値打ちがあるんや?」

 

再度、志願するも

はじかれました。

 

 

懲りずに何度も志願したそうです。

 

飛行機、

潜水艦、

爆弾抱えて飛び込む部隊(「肉弾三勇士」と思われます)

 

志願しても

病弱のからだで

相手にされませんでした。

 

 

ひとは

役に立つことで

価値があるのではないか?

差し出すものがあることで

価値があるのじゃないか?

 

いのちがあったら

それを差し出すことだってできるんじゃないのか?

 

こう思っては

自分を憎んだ日々に、

ごらんよ、空の鳥を。もう悩むのはやめるさ。


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空を見上げてごらん

 

可愛い小鳥が飛んでる。

 

 

 

 

足もとを見てごらん

 

名前はわからないけど白い花が咲いてる。

 

 

小鳥もお花も

 

だれに世話をしてもらっているわけじゃないけど、

 

おひさまのお恵みをいっぱいもらって

 

今日も楽しく遊んでいるんだよ。

 

 

 

 

 

 

こんなに小さないのちが

 

いまをいっぱい楽しんでいるんだよ。

 

 

 

 

 

あすこことも

 

きのうのことも

 

もう

 

悩んだり怖がったりするのは

 

やめようよ。

 

 

 

小鳥も花たちも

 

自然のなかにに

 

イッパイしみこんでる

 

おひさまのお恵みに

 

いつも喜んでるだけなんだよ。

 

 

 

 

だから私たちも

 

なるべく、

 

いつも喜んでいようよ

 

 

 

 

ね。

 

 

きっと

 

 

ありがとうって思えるときもあるよね。

 

 

 

もしも願いがかなうなら


もし

 

願いがなんでもかなえてもらえるなら

 

 

世界中から暴力がなくなってほしい。

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いじめも、虐待も、ドメスティックバイオレンスも

 

そして戦争も

 

 

なくなってほしい。

 

 

 

子どものころから

 

 

ずっと祈っていました。

 

 

 

 

それなのに

 

 

 

 

なくすどころか

 

 

 

 

自分自身がボロボロになって…・

 

 

 

 

 

でも

 

でもね、

 

 

 

ボロボロになったままで

 

いつまでもいないよ。

 

 

 

 

サイトを一つ作りました。

 

http://polars.info/

 

「生きるってことは、愛だよ。~DV・虐待からのトラウマに負けない日記」

 

 

ここに

 

思いを少しずつでも

 

書いていきたいと思います。